- あき
- I
あき【安芸】(1)旧国名の一。 広島県西半分に当たる。 芸州。(2)高知県東部の市。 土佐湾に臨む。 林業・促成栽培農業が盛ん。 瓦(カワラ)・陶器を特産。IIあき【秋】(1)四季の一。 夏と冬の間の季節。 太陽暦では九月から一一月まで。 陰暦では七月から九月まで。 また, 二十四節気では立秋から立冬まで。 天文学上では秋分から冬至まで。 昼が短く, 夜が長くなる。 五穀や果実が実り, やがて木々は葉を落とし, 草花は枯れ, 冬へと向かう。 ﹝季﹞秋。
「~たけなわ」「実りの~」
(2)和歌などで, 「飽き」にかけて用いる。「わが袖にまだき時雨の降りぬるは君が心に~や来ぬらむ/古今(恋五)」
〔特に重要なことのある時期の意で「秋」と書くことがあるが, この場合は一般に「とき」と読む。 → 時〕~暑し立秋が過ぎても暑さがきびしい。 残暑をいう語。 ﹝季﹞秋。~惜しむ去り行く秋を愛惜の念を持っていう語。 ﹝季﹞秋。 《戸を叩く狸と秋を惜みけり/蕪村》~涼し秋になって快い涼味を感ずるさま。 ﹝季﹞秋。~高し秋の空の, 澄みわたって高く感じられるさま。 天高し。 ﹝季﹞秋。 《痩馬のあはれ機嫌や~/村上鬼城》~立つ秋になる。 立秋になる。 ﹝季﹞秋。 《~や何に驚く陰陽師/蕪村》~の鹿(シカ)は笛(フエ)に寄る秋の鹿は鹿笛の音にも, 牝鹿の鳴き声と思って寄ってくる。 恋に身を滅ぼすたとえ。 また, 弱点に乗じられやすいことのたとえ。~の日は釣瓶(ツルベ)落とし秋の日没のはやさを, 井戸に落とす釣瓶のはやさにたとえていう語。~深し晩秋, 秋の気配が濃く趣が深まったさまをいう語。 深秋。 秋闌(タケナワ)。 ﹝季﹞秋。 《秋深き隣は何をする人ぞ/芭蕉》IIIあき【空き・明き】(1)中に物が詰まっていないこと。 余地があること。 また, その場所。「座席に~がある」「行間の~が狭い」
(2)地位・役職などに欠員があること。「ポストに~ができる」
(3)使用していないこと。 また, そのもの。「~の部屋がある」「~の茶碗」
(4)使う予定のない時間。 ひま。IV「次の授業までに二時間の~がある」
あき【開き】〔「あき(空・明)」と同源〕あくこと。 ひらき。V「~の悪い扉」
あき【飽き・厭き】あきること。 興味をなくすこと。~が来る飽きる。「よい品物は~こない」
Japanese explanatory dictionaries. 2013.